# SPS 経営理念と事業構造概論 ## 1. 私たちの事業ドメイン SPSは、一般的な浮気調査中心の探偵業とは一線を画す、**事故調査・証拠調査を専門とする調査会社**です。広告集客に依存するのではなく、弁護士、保険会社、企業からの**信用・紹介**を基盤とするビジネスモデルを採用しています。 * **主な依頼元**: 弁護士、保険関係、企業 * **ビジネスモデル**: 広告依存型ではなく、**紹介・信用型** ## 2. 組織思想と拡張戦略 当社は「**少人数多拠点型組織**」を基本思想としています。一つの拠点の人数を増やすのではなく、**拠点そのものを増やす**ことで組織を拡張します。 * **組織構造**: 会社 → 拠点 → 少人数チーム → 案件 * 各拠点は小さな調査チームとして独立した運営を志向します。 ## 3. 人材育成と報酬制度の哲学 ### 「独立」という選択肢への考え方 調査業界では、能力が高まった人材が独立するケースが多く見られます。当社は独立そのものを止めさせるのではなく、**独立するメリットを相対的に小さくする**ことで、優秀な人材が社内に残る合理的な選択肢を提供します。 ### 収入構造と教育制度 一匹狼の調査員の収入は「自分の労働時間」に依存するため、月収100万円を安定的に超えることは難しい構造です。 当社の収入構造は「**案件 × 人**」です。つまり、**人を育てれば育てるほど、組織全体の収入が増える**仕組みです。 この思想に基づき、「教えると損」ではなく「**教えると得**」をする教育制度を設計しています。人を育成することで役職が上がり、報酬率が向上するインセンティブ構造が根幹にあります。 ## 4. 役職・報酬制度 ### シンプルな原則 役職 = 報酬率、というシンプルな制度です。 ### 役職例(調査職) 研修調査員 → 初級調査員 → 調査員 → 上級調査員 → 主任調査員 → 調査マネージャー → 調査責任者 → **特別調査員** * **特別調査員**: 営業、調査、報告、教育のすべてを担う、一匹狼型調査員に最も近いポジション。最大報酬率は**55%**。 * **拠点長**: 特別調査員の上位に位置し、拠点営業、人材育成、案件管理を行う「小さな経営者」。 ### 営業職のランク制度 営業研修 → 営業担当 → 営業主任 → 営業マネージャー → 営業責任者 営業は「案件取得」と「調査員育成」の責任を持ちます。 ### 報酬分配の思想 案件売上は、「営業」「調査」「教育」に報酬として分配されます。教育期間中のメンバーがいる場合などは、**人件費70%まで**を許容する柔軟な考え方を取ります。 ## 5. 事業構造と受注ルール ### 二つの事業体 SPSの事業は、法的な契約主体が異なる以下の二つの事業体によって運営されます。これらの事業体はシステム上も明確に分離して管理され、原則として相互にデータを参照・編集することはできません。 1. **個人事業 屋号:SPS** * 代表者個人に帰属する事業です。 * 事業内容: * 調査個人事業「総合調査SPサービス」 * その他事業(車両検査、コーヒーマシンメンテ、防犯カメラの個人受注分) 2. **法人: 総合調査SPS株式会社 (SCSPS)** * 法人格を持つ事業体で、従業員が所属します。 * 事業内容: 調査事業(法人・弁護士・保険会社からの依頼)、防犯カメラ事業(法人契約)、防災事業 ### 受注ルールと情報分離の原則 * **調査(個人依頼)** → SPサービス(個人事業) * **調査(法人・弁護士依頼)** → SPS株式会社(法人) * **例外**: 法人案件でもSPS株式会社で受けにくい案件は、柔軟にSPサービスで受注することがあります。 * **情報アクセス権限**: * 個人事業(SPS)のすべてのデータ(会計、案件、顧客情報)は、原則として**事業主(真柴直也)のみがアクセス可能**です。 * 法人(SCSPS)の従事者は、**法人のデータにのみアクセス**でき、個人事業のデータを閲覧・編集することはできません。 * この完全な分離は、探偵業法および個人情報保護法に基づく情報保護の根幹を成すものです。 ### システム開発における最重要ルール 上記の「個人事業と法人の完全分離」は、SPS BACK OFFICEシステムの開発・設計における**絶対的な前提条件**です。すべての機能、権限、データ構造はこの原則に基づいて設計・実装されなければなりません。 --- **この文書の位置づけ** 本書は、SPSのバックオフィスシステムを理解し、開発・運用していく上で前提となる、組織の根本的な思想、事業構造、そして**最も重要な情報分離の原則**をまとめたものです。具体的なコード定義やデータ構造は、各設計書(`/docs/` 配下)を参照してください。